地方自治法の改正(平成20年)について東京聴覚障害者自立支援センター・センターまつり

2008年07月17日

予算要望という制度を考える。

マニフェストと予算要望という二つの制度について、多摩市議会議員の岩永さんがご自分のブログで触れていらっしゃいました。
なかなかおもしろいので、ご紹介したいと思います。


岩永さんのブログ
http://www.iwanaga-hisaka.net/blog/2008/07/post_132.html


簡単にまとめると、

多摩市議会の民主党では、マニフェストの検証作業をしている。
多摩市の課題の多さとそれを解決していくための時間とお金、そして政策実現をしていくために見合った力量のことを考えてしまう。


そして、選挙時のマニフェストの他に「予算要望」というものを市長に出している。
これについては、たとえば10項目の要望をした場合、1項目が採りいれられた場合予算に対する反対がしづらくなる恐れがある。
また、市長として「来年度活かす」「来年度以降で活かす」「活かすかどうかを今後検討する」「検討するつもりはない」くらいの4つくらいの分類で返答を公開してもよいのではないか。
予算要望が政策実現の一歩として位置づけられるかどうか疑問。むしろ、議会での議論が政策実現の場としてわかりやすく公正・公平であると考える。

というものです。

 

なるほど。
考えさせられますね。


渋谷区議会では簡単な装丁で出版され、情報公開コーナーなどで公開されます。この辺が違うかどうかはわかりませんが、会派の意見を表明するものとしても大切であると思っています。


また、渋谷区議会民主党は予算に対しては賛成・反対の議論が非常に難しいですが、問題点が大きければ反対、そこまで大きくなければ賛成した上で討論にて問題点を指摘するようにしています。
予算は様々な事業を組み込んでいます。その中には良い事業や当然行うべき事業もあれば、問題のある事業ややめるべき事業もあります。なので、全面的に賛成、あるいは全面的に反対というのはあり得ないので、軽重を付けた上でこういう体裁にしています。


とはいえ、岩永さんの指摘のように、予算要望やさまざまな提言の一部が予算に取り入れられることは多く、その場合予算に全面的に反対することは心理的に非常に難しいのです。勢い、部分的に賛成、部分的に反対ということになりますが、議決では○×だけなので討論に組み込むことになり、住民の皆さんからはわかりにくい、といった状況になるのは否めません。

ま、予算要望に問題があるというよりは、予算審議が包括的なもので部分的な○×が制度上不可能であることが問題だということもできますが、いずれにしても予算要望が予算審議の制約になりうる危険性があるというのは岩永さんが指摘するとおりであります。


うーん。考えたことがなかった分、刺激的でした。
尻切れトンボで恐縮ですが、直接会ったときに議論を交わしてみたいと思います。



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kenposzk at 00:47│TrackBack(0)議会活動 

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