2008年04月03日
中央防災会議 「首都直下地震避難対策等専門調査会」の報告について・帰宅困難者対策
中央防災会議 「首都直下地震避難対策等専門調査会」の報告がでました。なかなか衝撃的な内容です。
震災時には渋谷区では22万人を超える帰宅困難者が出ると想定されています。
これは東京都防災会議が想定した、冬の午後6時ごろにマグニチュード7.2の震災が起きた場合です。
この帰宅困難者がどのように行動するか、具体的なところはなかなか想定しづらかったのですが、
このたび中央防災会議が詳細なシミュレーションを行い、調査報告を行いました。
それによると、渋谷区では明治通り・山手通りを中心にかなりの混雑が予想されています。
特に混雑するのは千駄ヶ谷5丁目。新宿駅と代々木駅の近辺ですね。
幹線道路が集中する上に、多くの帰宅者が周辺で発生するとの予想が出ています。
その混雑具合はおよそラッシュ時の駅以上の混み具合だとか。
帰宅するのも容易ではありません。
元々の想定以上に、幹線道路を中心に混乱が起きるかもしれません。
内容のまとめと今後について
・買い物客は距離に関係なく帰ろうとする
・学生は家が遠ければすぐに帰ろうとはしない
・会社員は6〜8割が帰ろうとする
・家族の安否情報が得られている場合、すぐ帰ろうとする人は少なくなる
・安否情報や道路情報などが徹底された場合、混雑は緩和される
・翌日帰宅や時差帰宅が実施された場合、混雑はかなり緩和される。
ということです。
私たち民主党は、つねづね企業・集客施設への備蓄充実よびかけを区としても行うべきだ、
と主張してきました。
その結果、備蓄アンケートをようやく行うことになりました。
今回の報告によって、翌日帰宅や時差帰宅の重要性が示されました。
これは、私たちの主張を補完するものだと評価しています。
実は、帰宅困難者対策は「東京都」の担当領域です。
しかし、帰宅困難者そのものが大きな渋滞を引き起こすことが示された今、区としても企業・集客施設の備蓄を徹底して呼びかけなくてはならないと思います。
あらためて報告書を精査し、前向きな議論を進めたいものです。