2006年09月13日
【速報】渋谷公会堂のネーミングライツ成約!!!
総務区民委員会が開かれ、渋谷公会堂のネーミングライツ(通称)募集結果が発表されました。
ネーミングライツは「命名権」で、名前をつける権利を売却し、資金を得る手法です。
結果はサントリーの落札。「渋谷CCLemonホール」となるようです。金額は5年間で4億2千万円! 予想以上に収益が上がりました。
提案の趣旨どおり、音楽振興や文化振興、そして福祉など必要な事業に使ってもらえれば非常にいいと思います。
私が提案した案件です。もちろん、会派を中心にいろいろな先輩方がサポートしていただいたおかげですが、素直に喜んでいます。
(9月21日追記)
渋谷公会堂のネーミングライツの件、報道されてからブログの来訪者が増えてます。
どうも誤解されているようなんで、簡単に自分の提案をまとめておきます。下には本会議での質問前文をのせていますので暇があれば読んでください。
まとめて、言葉を補うと、
・ネーミングライツで企業名を冠(○○渋谷公会堂ということ。当時のブログ参照)をつける権利を売る
・渋谷公会堂の地位を高めてきたのは(会場を選んでくれた)アーティストの力。
・今回の改修が区民だけでなくアーティストや来街者にとってもプラスであることを願っている。
・ネーミングライツの収入を使って一部を音楽支援、そして区政の重要課題の解決に用いることができる。
・ポイントは、得た財源の一部を音楽文化の振興とアーティストたちへの還元に使うべき。
ということです。増税せずに財源を増やし、音楽振興と重要課題の解決に用いることができる。非常にいい手段だと思っています。
名前については、私は「冠」をうる、という提案をしましたが、区は通称を売る、ということにしたようです。ここはちょっと引っかかりますね。
次に、渋谷公会堂にネーミングライツを導入したらどうかという提案をいたします。
ネーミングライツとは命名権のことで、企業名などを冠につける権利を売ることでございます。企業は広告効果を見込んでこの権利を購入するのです。
今回の定例会では三件の指定管理者が報告をされます。そのうちの一件は渋谷公会堂に係る導入でございます。指定管理者制度が導入をされる渋谷公会堂は、施設の更新による使いやすさの向上などとあわせて、リニューアルによる高い効果が見込まれています。
とはいえ、逆に席数が二百席前後減少するわけでございますから、今利用の中心にあるアーティストとか民間事業者の収入、あるいは利用、これが減少してしまうのではないか、そのように考えております。懸念を持っております。
民間でのコンサート、チケットを仮に一枚五千円だとしても、事業者にとっては五千円掛ける二百席、つまり百万円近くの収入減になるわけです。
渋谷公会堂の地位を高めてきたのは、紛れもなくアーティストや民間事業者の力でございます。第二回定例会で前田議員の質問にもございましたけれども、フォークソングのアーティストの方々にとっての聖地であるという言葉は、この事実を端的に示しているものであると思います。彼らにとって、今回の改修及び指定管理者制度の導入がプラスに働くようにしていくことも考えに入れていく必要があると思います。
前田議員の御質問は、フォークソングのアーティストの方々にとって渋谷には思い入れがあるんだと。その方々の力をお借りして渋谷のイメージアップをしようじゃないかというものでございました。渋谷のまちづくりを渋谷にかかわりのある方々すべての協力を得て行っていこうという趣旨であると思います。
公会堂におけるアーティストや民間事業者の使用割合は減少しているようです。また、事業者よりも区民にとって使いやすい施設にするべきだという議論があることも承知をしています。ですが、今回の改修及び指定管理者制度の導入が区民にとって、そしてアーティストを含む民間事業者にとって、あるいは来街者にとってもいい方向になることが望ましいことであるのは間違いありません。そして、それが渋谷のまちづくりにとってプラスになることを願ってやみません。
そこで提案をしたいのは、渋谷公会堂にネーミングライツを導入することでございます。その収入を使ってアーティストの支援を含め音楽文化の振興を行い、また一定の額を、できれば一般会計を通じて区政の重要課題の解決に用いる、そんなだれにとってもプラスになるような方策はとれないものでしょうか。もちろん、公会堂関係の経費などもこちらで賄った上でのお話でございます。
公会堂の利用料を減免したり、区民に割引で観覧機会を提供する区民シートを導入して区民に還元したり、渋谷のイメージアップに資するコンサートを一年に一回提供したり、区に在住のアーティストを支援したり、あるいはもっと広くクラシックとか邦楽の支援を行って総合的な音楽文化の振興を行ったり、少し考えただけでも様々な発想が出てきます。また、一部は当然区の重要課題の解決に使うことで区民に還元をしていくべきでしょう。
ポイントは、ネーミングライツを使って得た財源を広く音楽文化の振興に使っていくことです。渋谷公会堂の地位を高めてきたのは、価値を高めてきたのは、紛れもなくアーティストや民間事業者でございますから、彼らに対しても感謝と広い意味での還元を行うことも念頭に置いていくことが必要でしょう。
夢物語のようかもしれませんけれども、また指定管理者を導入する関係で難しい面もあるのかもしれませんが、是非とも御検討をいただきたいと思います。区長の御見解、お尋ねいたします。
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この記事へのコメント
真面目な質問なのですが、
記事には電通をとおしてサントリーが落札とありましたが、
こういった案件は電通(広告代理店)を通さないとできないものなのでしょうか?
電通からサントリーへと転売されているようですが、その転売益分も直接交渉なら得ることも出来たと思われるのですが、仕組みを教えていただけると幸いです。(転売の契約で、名前の周知などの広報活動が含まれる形なのでしょうか?)
また、個人的な意見となりますが、
こういった命名権を販売せざるを得ない財政状況は理解できます。
しかし海外アーティストの初来日の場ともり、また日本の音楽シーンで重要な位置を占めていた伝統ある「渋谷公会堂」の名前まで、このような軽い名前に変わってしまったことに非常に衝撃と悲しみを覚えています。
できるなら、電通とサントリーには名前の再考をお願いしたいところです。
名前とは歴史です。4億が渋谷区にとっていい商売なのかどうか、少し疑問にも感じますね。
お金じゃ買えない価値だと思います。もっと大切にして欲しかった・・・。
非常に残念です。
音楽振興のためにもなると思って提案したんで、その評価は残念です。
>一区民様
サントリーと電通の間の関係はちょっとわかりません。
ごめんなさい。
今回は「通称」を売ったということで、私の提案(冠をつける)とはちょっと違うので、私も正直戸惑いはあります。
渋谷公会堂の名前は正式名称で残っています。
>都民様
大体区民税の0.5%ぐらいですね。かなり大きいです。
数千万単位になると「かなり大きい事業だな」と思うくらいが区の事業規模なんで・・・
>ハチ公様
そうですか。
教えてくださってありがとうございます。
>音楽好き様
仰ることはよくわかります。
通称なんで、渋谷公会堂という名前は引き続き残っていくことも望んでいます。
働いてくださった議員が沢山いるのに、こんなに音楽文化を
保存する事に理解の無い議員がいたとは。
渋谷公会堂がどれだけ特別なイベントを開いてきたか、
思い入れが深い人も沢山いるでしょう。
なのに、こんなダサすぎるネーミングを電通とサントリーに
付けさせるとは、金で魂を売るも同じ事でしょう。
せめて冠は付いても、渋谷公会堂という名前は無くさないで下さい。
ついでに、レモンとは英語で粗悪品という意味もありますから。
洋楽アーティストはここでやりたがらなくなると思います。
コメント返しありがとうございました。
電通さんの意向はともかく、
「渋谷公会堂」が正式名称で残り続けるということに、
ほっとしたしました。
(多分、多くの方は正式名称で呼び続けることとなる気がします)
それにしても、電通さんは転売時にマーケティングリサーチを
きちんと行なったのか疑問です。
かなり企業側のリスクが高いものになったように思えてなりません。
多くの方が正式名称で呼びつづけることとなる気がするのは
私も同意なんですが、それじゃ権利を買う意味があまりありません。
呼ばれない名前を買うなんて。
その辺が「なぜ電通さん?」という所に繋がります。
電通さんは広告代理店ですから、その取引先である放送業界に
絶大なる影響力をもっています。
もうおわかりですね。
命名権を売るというのはそういうことなんです。
サントリーさんが直接渋谷区から買う名前と、電通さんから買う名前とでは、
価値がまったく異なります。
私たち個人が呼ぶ分にはきっと「渋谷公会堂」でしょう。
しかし放送で聞こえてくる名前はきっと「C.C.Lemonホール」です。
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