2011年03月

2011年03月31日

「自治体が見据えておくべき、今後の日本経済のゆくえ」〜寄稿して頂きました〜

経済評論家の渡邊哲也氏に、この度の国家的な「危機」に直面して、地方自治体が見据えるべき今後の日本経済の推移とその対応策について書いていただきました。

示唆に富む内容です。
ぜひご覧くださいませ。

-----------------

自治体が見据えておくべき、今後の日本経済のゆくえ


 今回の東日本大震災で被災された方にお見舞い申し上げます。


 今回の震災では、地震、津波、原発という3つの災害が同時に襲いかかりました。
 地震による災害は、このように複合化した災害を呼び込み、それが全国的な麻痺として、被災地域だけでなく、広範囲に影響を与える可能性があります。


 まず、今後を考える上で今回の災害の最大のリスクは、原発問題の長期化と電力不足問題となります。
 原発の影響がどこまで及ぶのか、そして、いつまで及ぶのかが大きなリスクとして、被災地域の復興の妨げとなるでしょう。また、長期的な電力不足により、消費と生産活動が抑えこまれ、それが景気の悪化を促進することになると思われます。



第一章 災害から見えた日本の弱点

■今回の震災の教訓

 今回の災害で明確化した問題点で言えば、「日本全体が巨大なサプライチェーンになっている」ということです。

 一言で言えば、製造業で言う「カンバン方式」が流通や燃料などのインフラ部分にも及んでいるということです。POS化により、店舗は在庫を最小限にとどめ、問屋からメーカーまで一律に必要なものを必要なだけしか作らず、在庫を持っていないリスクが顕在化したといえるでしょう。解りやすく言えば、コンビニがその典型で、一度に急激な需給バランスの変化が起きたときに極端な物不足が発生し、対応できない経済形態となってしまっているのです。

 また、今回の震災でのガソリンや灯油などの不足の原因の一つは、石油会社の合併による油槽所(タンク)集約ともいわれております。
 全国各地に分散されていた小さな油槽所が廃止され集約されたことで、ひとつの油槽所にかかる負担が大きくなり、被害が発生したときのリスクを拡大させたとも言われております。


■自治体で出来ること
 災害時を見据えた物資調達をどうするのか、自治体域内にあるリスクはどこにあるのか、そして、そのリスクをどのように軽減するかを真剣に考えるべきでしょう。

 地震災害により発生する破壊を抑制するリスクコントロールに対して自治体は援助すべきでしょう。
 今回の千葉の油槽所火災を見ても、手に負えない状況が非常に長く継続しました。平時における企業との連絡通報システムの拡充と前もっての優先付けが必要になると思います。

 また、自治体における非常時備蓄も域内備蓄と他地域での備蓄の拡充が必要と思われます。
 人口の多い東京などの場合、他地域での備蓄や避難所の前以ての確保が重要でしょう。今回も一部が利用されることになっていますが、廃校や余った公営住宅が全国に点在しています。これを平時から都市の自治体が借り受けておき、使える状態を維持するという対策ならば、大きなコストは掛かりません。また、地方の工業団地には空き工場が沢山あります。これを備蓄拠点として活用するということも考えるべきではないでしょうか。

 
第二章 経済予測

■原発問題と電力不足
 前文でも述べましたが、中長期的に日本経済に大きな負担となっているのは、原発問題と電力不足です。
 原発近隣地域での生産は再開の目処が立てられず、電力不足は東京電力管内の静岡県まで及びます。このエリアにおいては、施設が復旧しても完全な生産が継続できない状況が長期化するとみられています。すでに、企業の一部では他の地域での増産だけでなく、部分的な生産移転を考慮しており、早期の電力確保計画が立てられなければ、この動きは拡大するものと思われます。

■資金ショート観測
 鉄道インフラの混乱と消費自粛の拡大により、3月11日から急激な消費減退が発生しています。これはリーマンショックを越える企業倒産を誘発させかねません。

 短期側面で見た場合、まずは決済資金のショートによる倒産をどのように防止するかという即時の対応が必要です。いくら黒字の企業でも、資金ショートが発生すれば倒産の憂き目に会います。これを阻止できるかが大きな問題となります。
 そして、中長期側面で見た場合、長期安定資金の貸付が重要な意味を持ってきます。長期の安定した手元資金を供給することで、企業は今後の生産計画の策定が可能になり、復興に向けての活動を始めることができるようになります。



第三章 行政に望まれる対策

■災害対策

 原発対応や電力不足を電力会社に任せておくべきではないと思います。国家が積極的に関与し、電力融通施設の拡充と自家発電など短期間に対応できる部分を支援しなくてはいけません。
民間だけで出来ることには限界があります。そして、行政に出来ることも限界があります。ですから、行政が積極的に責任を取る形での官民一体対応でなければ前に進まないと思います。

 先日、タイ王国の好意により発電所一式が日本に貸し出されることが公表されました。そして、この施設は8月には可動可能との事です。早急に国は同様の発電施設を持つ国への打診すべきでしょう。外交は国家が行うべきものであります。

 また、電気の融通の拡大を含めた日本国内の電力供給システムの再構築も重要になると思います。この部分においても、非採算部分は国が積極的に関与すべきです。

 この目処がいつまでにどの程度立てられるかが、今後数十年単位での東日本経済を決める鍵になるでしょう。ここでコントロールに失敗すると、街の形は戻っても、産業と雇用が失われた都市ができるだけとなりかねません。
 これは首都東京にも言えることであると思います。


 さて、地方自治体の観点で見た場合、国の対応にどのような協力ができるかと言う事になります。国の動きに連動する形での発電施設などのための場所提供や、その施設までの水道や下水道など周辺環境部分のインフラ支援ということになります。

 また、省電力への協力も重要になると思います。
公共施設で使われている白熱電球を効率のよいLEDや電球型蛍光灯に変えたり、公共施設のガス冷房化、学校など避難所機能を持った施設への自家発電や太陽光パネル設置など、現在の省エネルギーと将来の安全確保という二面を持った施設更新が可能であると思われます。

 また、ディケア施設や訪問介護のしくみを利用して、生活弱者である高齢者のさらなる実態把握を進めるべきでしょう。同時に省エネへの協力を求めることも可能であると思います。
平時での非常時インフラの整備と協力体制の構築が非常時での被害者を最小限に留める原動力ともなります。

 そして、緊急時の物資の供給と安全確保は行政の要となるものです。
今回の場合、水など生活基本物資の不足が問題となっています。この原因の一つとして、買い占めが指摘されております。備蓄は当然として、地域住民に対して、どのように安定配布するのかという仕組みの再構築も重要となると思われます。
 確実に手に入るのであれば、買い占めの意味がなくなり、探し求める無駄が減らせますので、交通インフラを含めた混乱要因を取り除くことが出来ます。

■金融政策

1,短期政策
 すぐに対応できる「つなぎ融資制度」を拡充し、誰でも一定額を借り入れることが出来る仕組みを構築する必要があります。
 まずは、このような非常時ですので、金融機関などと協調し、資本額や売上げに合わせ、一定額を無条件で借りられる特別制度などが有効であると思います。
 この制度は、期間を30日から90日程度で設定し、銀行側にリスクを取ってもらい5−7%程度の金利で貸し出す制度です(悪質な金融業者などに頼らないで良い仕組みを作る)。


2,中長期政策
低利の安定資金制度と借り換え制度の拡充

 これは行政の支援による斡旋融資となり、行政による担保の提供により、安心して長い資金を借りやすい状況を作るわけです。すでに、リーマン・ショック後の危機対応により大幅に拡充されましたが、これを延長し、さらに使いやすいものにする必要があると思われます。
 すでにモデルケースがありますので、予算と内容の拡充決定だけで可能です。

 何故、このような二面対応とするかといえば、議会での結論を待っている時間はありません。ですから、まずは民間に協力してもらい、財源を必要としない危機対応を確保することが大切です。
 そして、事後的に行政がそのリスクを引き受ければいいのです。これは行政と金融機関の調整と話し合いで可能であると思われます。
 これがどこまで出来るのかが今後の復興の課題であり、日本経済の先行きを決定づけるものになると思われます。

 中長期的に見れば、復興需要は必ず生まれます。この段階に移るまでの間、企業を継続させ、雇用を安定させる必要性があるわけです。
 このリスクコントロールに失敗すると、失業者を生み出すだけでなく、復興需要が海外に奪われる可能性も高いと言えるでしょう。

 さて、こちらも地方自治体で何が出来るのかということになります。
 基本的に行政による斡旋融資の実施主体は地方自治体です。産業振興課などを通じて、各企業の実態把握を進めると同時に、もっと使いやすい制度が構築できないか考えるべきでしょう。
 また、地元金融機関との協力体制を拡大し、各役所での一元化した緊急窓口の拡大とその告知に務めるべきであると思います。行政が把握する企業に対して、行政側からパンフレットを配布するだけで、大きく認知度が高まることと思われます。
 税務上の優遇処置や補助金などはわかりにくいものが多く、知ると知らないでは大きな格差が生まれているのが現状です。この徹底をはかり、住民の安心感を高めてゆくことができるはずです。


 危機時における信用収縮は、相互の疑心暗鬼(連鎖倒産を恐れるがゆえに取引規模を縮小する)が生み出す部分が非常に大きいのが現実です。この部分をどのように取り除けるかは、国だけでなく、緊急融資の直接的な窓口となる都道府県や市町村の行政であるとも言えるでしょう。


「一刻も早く安心感を与え企業の継続が可能な状況を作ること、そして、復興に向けての計画を作りやすい環境を生み出すことが行政の役割でしょう。日本人が日本を信じている限り、日本は必ず復興する。災害国家である日本では、災害と復興は幾度と無く繰り返されてきたことなのです。」

渡邊哲也

-----------------
プロフィール

渡邉哲也(わたなべ・てつや)
1969年生まれ。日本大学法学部経営法学科卒。貿易・卸の企業に勤務の後、独立。複数の企業運営にも携わる。
仕事上、海外の経済情勢に精通。ネットを通じて発信している内外の政治・経済状況のリサーチと解析には定評がある。リーマンショックを当てた「ドル崩壊!」を監修、「完全にヤバイ!韓国経済」共著(彩図社)欧州危機を予言した「本当はヤバイ!欧州経済」を執筆、「日本はニッポン! 金融グローバリズム以後の世界」共著など金融や経済に関わる著作を行っている。また、政治や経済に関わる様々な著作の企画や監修にもあたっている。
人気経済ブログ「代表戸締役 ◆ jJEom8Ii3E の妄言」を運営。
http://www.watanabetetsuya.info 連絡先はinfo@watanabetetsuya.info



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 11:50|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月30日

スマートフォン「による/のための」まちづくり

iPhoneやAndroid OSを搭載したスマートフォン市場が伸び続けています。
一般層はもとより、中高生の所有率も増加傾向(2010年秋で3%弱)にあるそう。
そんなスマートフォンを渋谷区政に活用したり、渋谷のまちづくりに反映できないか?と考えています。


3/11の震災時、携帯電話各社の回線が大混雑し、電話が繋がらなくなりました。
一方でインターネット回線は無事であり、私もTwitterやFacebook等のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を
通して家族や友人知人の安否を確認することができました。
ユーザーが自分がいる場所の被害や、街の状況を発信することで素早い情報伝達が行われたことも記憶に新しいです。
(その中には不正確な情報やデマもあり、リテラシーが問われる場面もありましたが…)


スマートフォンをはじめとするモバイル機器とインターネットサービスが、情報インフラとして重要な機能を果たした事例だと思います。


インフラをインフラとしてどんな状況下でも機能させる。
例えば、区内にWi-Fi環境を構築したり、電源を取れるスペースを増やしたりといったことが考えられます。
災害時には行政からのアナウンスや、GPSで区内の避難場所を指示したりできれば混乱も抑えられるかもしれません。


既に、平成22年11月議会において、スマートフォンの行政における活用を提言いたしました(→ブログ記事)。それは、機能に注目して障害者福祉や教育などで活用できないか、との問いかけでした。
(「あきちゃんの魔法のポケット」というソフトバンクの作成した事例集を参考にしています)


今後は、電源やwifi等への対応などのまちづくり、AR等を活用した行政サービスの充実において、積極的な提言を進めようと考えています。
よろしければご意見をお寄せ下さい。

http://www.s-kenpo.jp/postmail/index.html

shibuya@s-kenpo.jp

 



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 12:14|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月28日

渋谷区議会議員選挙:鈴木けんぽう選挙公報

現在、渋谷区では選挙公報については印刷したものを区施設等に配置し、また各戸にポスティングされる体制になっています。


区民の皆様方からは、しばしば「公報をネットで見られるようにして欲しい」とのご意見をいただきます。
しかし、そこまでは至っておりません。


そこで、このたび、渋谷区議会議員選挙における選挙公報を独自で公開することにしました。
平成15年渋谷区議会議員選挙の選挙公報と、平成19年渋谷区議会議員選挙の選挙公報です。

基本的には同じトーンで今後も継続すると思います。
ご参考まで。

平成15年渋谷区議選:選挙公報
公報H15_20110328




平成19年渋谷区議選:選挙公報
公報H19_20110328










このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 21:35|PermalinkTrackBack(0)

リスクのとらえ方 〜放射線の怖さについて寄稿して頂きました〜

東京大学大学院薬学系研究科・医薬政策学特任助教の五十嵐 中 氏に寄稿して頂きました。
「放射能、なんだか分からないけど怖い!」 という方におススメです。


-------------------------------

「正しく」怖がる、放射線

 

◎いま、そこにある危機

「○○(会社名)も認めていたとおり、現状では●●の人体への影響はきわめて深刻な状況である。
東京大学の専門家および国立がん研究センターの統計データによれば、●●を30分?1時間に1回、数分ずつ浴び続けることで、数百種類もの発がん性物質を体内に取り込むことになる。ほとんど全てのがんに「かかりやすく」なる状態が生じ、その可能性は50%上昇。一部のがんについては540%の上昇が見込まれる。

心筋梗塞や呼吸器系疾患にかかる可能性も、100%程度上昇する。
また自身の被曝がなくても、●●を浴びた人の近くにいる場合、やはりがんにかかりやすくなるという。

 すべてを総合すると、30歳の男性で平均余命が2.3年短縮。生涯の医療費も、1人当たり200万円以上増える見込み。
 一部省庁や国連の関連機関もその危険性を重視しており、●●への曝露を防ぐべく、可能な限りの努力を継続中である。だが●●の中毒性もあって効果は不十分で、予断を許さない状況にある。 」


…いかがでしょうか?
一刻も早く東京を離れようと思いましたか?
あるいは、家の窓に目張りをしますか?
もしくは、気分を落ちつかせるために、「とりあえず一服…」と思ったりしましたか?


一服しようと思った方に、残念なお知らせがあります。●●は放射線ではありません。まさに今、あなたが火を付けようと思ったタバコです。○○は、東京電力と同じような巨大企業、JTなのです。

 

◎リスクファクターって?見えないものも、見えるものも…

 放射線は目に見えませんし、危険性があまり伝えられていなかった分、どうしても恐怖心を抱いてしまいます。
 でも、放射線もタバコも排気ガスも、「体に害を与えうる」という意味では、みんな同じものです。

 そしてタバコの場合でも、自分が吸っているのと、自分は吸わないけれども職場の同僚や家族が吸っているのと、たまたま道の向こうを歩いている人が吸っているのとでは、危険性は全く変わってきます。


 放射線も同じことです。福島原発のそばで懸命に作業をされている方と、そこから220km離れた東京にいる方では、危険性は違います。

 ここでは、「東京に住んでいる方にとって」放射能がどの程度危ない、どの程度怖い物かを、身近なタバコと比較して考えてみることにします。


 放射線やタバコなど体に害を与えうるものを、まとめて「リスクファクター(危険因子)」と呼びます。そして各危険因子の怖さや危なさを評価するときには、3つの「どれだけ?」を考える必要があります。

 

◎危なさ・怖さの評価法 「どれだけ」×3
 
 1. 危険因子がないときに、どれだけの可能性で病気にかかるか? 
  タバコを吸わない人や、今回の事故による放射線を全く浴びてない人が、どの程度の可能性で病気にかかるかをさします。

 2. 危険因子に、どれだけの量曝露(ばくろ)されたか?
  「曝露」は、タバコを吸ったり、放射線を浴びたりすることをさします。危険に「曝される(さらされる)」と考えればわかりやすいと思います。
 タバコを1日5本・1年だけ吸ってやめた人と、1日3箱・40年吸い続けている人とでは、病気にかかる可能性はもちろん変化します。放射線も同様に、どのくらいの量浴びたかによって、危険性は変わります。

 3. 曝露されたことによって、病気にかかる可能性がどの程度上昇するか?
  "2"で求めた量さらされたときに、ある病気にかかる可能性が何倍になるかの評価です。病気にかかる仕組み(放射線によってDNAが破壊されるとか、タバコに含まれるタールによって細胞ががん化するとか)を評価するのではなく、病気にかかる可能性がどの程度増えるのかを数字で評価するのです。


 3つまとめてみましたが、今までの報道では、1の部分が欠けていたかもしれません。次に少し脱線して、"1"を抜かして考えるとどうなるかを考えてみましょう。

 

◎「2倍になる」っていうけれど… なぜ、元々の危険性が大事?

 10円玉を投げて、数字の面が出る可能性は50%です。ここでイカサマをして、平等院の側(いわゆる表)が向かい合うように2枚の10円玉を貼り合わせれば、100%数字の面が出ます。50%が100%になるから、確率は「2倍に増える」わけです。

 一方、ジャンボ宝くじを1枚だけ持っているA君と、2枚「も」持っているB君を比べるとどうでしょう。1等2億円が当たる可能性は、B君のほうがA君よりもやはり「2倍に増える」ことになります。でも、2億円が当たる確率はごくわずか。1枚あたりたった1000万分の1ですから、2倍になっても1000万分の2=500万分の1です。1時間に1回抽選があったとしても、大当たりの可能性は570年に1回。何とも気長な話です。

 
 10円玉も宝くじも、「2倍に増える」ことは間違いありません。しかし、「50%が100%」と、「1000万分の1が500万分の1」では、全く意味が違います。だからこそ、1番で述べたような「元々の危険性」を考えることが重要なのです。

 

◎受動喫煙、どれだけ危険なの?

 これを踏まえて、受動喫煙と放射線の危なさを比べてみましょう。


 まず、受動喫煙です。受動喫煙については、国立がん研究センターのデータがあります。
 女性が生涯のうちに肺の腺がんにかかる可能性は、35人に1人です。これが、1番で述べた元々のリスクです。

 そして2番と3番です。「1日1箱以上たばこを吸う夫がいる」場合と、吸わない夫がいる場合を比較すると、たばこを吸う夫がいる方が、肺の腺がんにかかる可能性が2.2倍に増えます。

 「35人に1人」の可能性が2.2倍になりますから、「35人に1人」が「35÷2.2=16人に1人」になるわけです。

 

◎空間の放射線、どれだけ怖いの?

 続いて、東京の放射線です。本来は同じ部位のがんで比較すべきなのですが、放射線によって「かかりやすさ」が最も大きく変動する白血病を例にとります。


 女性が生涯のうちに白血病にかかる可能性は、171人に1人。これは、受動喫煙と同様、がんセンターのデータです。

 そして原爆被爆者の方のデータによりますと、放射線を浴び続けて、累積の量が1000ミリシーベルト(=100万マイクロシーベルト)に達すると、浴びていない人と比較して4.15倍白血病にかかりやすくなります。

 あとは、1000ミリシーベルト浴びるのにかかる時間を考えればよいわけですが、ちょっと困ったことがあります。
 東京の放射線レベルは、地震発生後徐々に低下しています。今日 (3月27日)の新宿区で観測された平均値は、1時間当たり0.114マイクロシーベルト。このレベルですと、1年間維持してもおよそ1ミリシーベルト。胸のCT検査1回分。1000ミリシーベルトに達するまでに、1000年かかってしまいます。


 無理な仮定をおきましょう。3月15日に観測された最大値、1時間あたり0.809マイクロシーベルトが、今後ずっと続くとします。そして、累積の量を半分、500ミリシーベルトにしましょう。

 すると、1年間に浴びる量が0.809×24×365=7086マイクロシーベルト。500ミリシーベルト=50万ミリシーベルトに、50万÷7086=70.6年で達します。

 
 まとめ直しますと、「3月15日に観測された最大レベルの放射線を、屋外で2081年まで浴び続けると、白血病にかかる可能性が『171人に1人』から『171÷(4.15×0.5)=82人に1人』になる」と分かります。先に、寿命が来てしまいそうです。

 

◎水道水の放射線、どれだけ危ないの?

 最近問題になっている、水道水の乳児に対する危険性はどうでしょう。異常値が検出されたのは、「ヨウ素131」という放射性物質です。131は、さまざまある「ヨウ素」のタイプのうちの1つと考えてください。自然界にはほとんど存在しませんので、原発からやってきたことはほぼ間違えありません。

 詳細は少し省略しますが、環境基準値 (1kgあたり100ベクレル) の2倍、1kgあたり200ベクレルのヨウ素131が入った水を飲み続けたときの、甲状腺がんの危険性を考えましょう。


 生まれてきた女の子が、20歳までに甲状腺がんにかかる可能性は、かなり高めに見積もっても2万?2万5000人に1人。
 200ベクレルのヨウ素131が入った水を毎日1リットル飲み続けて、なおかつすべての放射線が甲状腺に蓄積したとしますと、その量は1年で268.3ミリシーベルト。3年8ヶ月飲み続けて、1000ミリシーベルトの蓄積になります。

 チェルノブイリ事故の後の追跡調査研究のデータによれば、この量の放射線を浴びると、甲状腺がんになる可能性は3.15倍になります。


 「たった4年で3倍?」と慌てないでください。まず、この値は異常値がずっと続く、かなり強い仮定をおいています。さらに、最初にお話ししたとおり、倍率だけでなく元々の危険性を考えることが大事です。甲状腺がんにかかる可能性は多くとも20,000人に1人ですから、それが3倍になっても20,000÷3.15=6,300人に1人。受動喫煙の危険性とは、文字通り「桁が違い」ます。


 こちらもまとめ直しますと、「環境基準値の2倍のヨウ素131が入った水を毎日1リットルずつ、3年8ヶ月間飲み続けると、大人になるまでに甲状腺がんにかかる可能性が『20,000人に1人』から『20,000÷3.15=6,300人に1人』になる」となりました。
 


◎おわりに

 受動喫煙「夫が毎日タバコを1箱吸っていると、肺の腺がんにかかる可能性が『35人に1人』から『16人に1人』に上昇」

 空中の放射線「3月15日の都内最高レベルの放射線を70年間屋外で浴び続けると、白血病にかかる可能性が『171人に1人』から『82人に1人』に上昇」

 水道水の放射線「環境基準値の倍量汚染された水を1リットルずつ3年8ヶ月飲むと、大人になるまでに甲状腺がんにかかる可能性が『20,000人に1人』から『6,300人に1人』に上昇」


 …絶対安心だとは言えません。でも、必要以上に怖がる前に、もう一度深呼吸してみましょう。「遠くの親戚より、近くの他人」。遠くの放射線より、近くのタバコ。もし身近にタバコを吸う方がいらしたら、ドラッグストアに水やトイレットペーパーを買いに行くついでに、ニコチンパッチやニコチンガムを買ってみてはいかがでしょうか?


 改めて、原発の近くで危険な作業に従事している方に感謝しつつ、この稿を終えたいと思います。


-------------------------------
東京大学大学院薬学系研究科・医薬政策学特任助教
一般社団法人 医療経済評価総合研究所 代表

五十嵐 中(いがらしあたる)

 



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 12:38|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月25日

ヒブワクチン・小児肺炎球菌ワクチン予防接種再開の見込み

ヒブワクチン・小児肺炎球菌ワクチンについては、同時接種後の死亡例があったことから接種見合わせとなっておりました。
3月8日に開かれた厚生労働省の会議では、直接的な因果関係は認められないとされていましたが、接種再開までには至らず、本日再び会議がもたれたところです。


その結果、「小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種と死亡例との間に、直接的な明確な死亡との因果関係は認められない」ということが発表されました。


会議において、事務局からは4月1日から再開できるようにしたい、との発言もあったようです。


以上、ご報告まで。

 

厚生労働省
「小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について」
http://bit.ly/eQkwkb

「ヒブワクチン・小児肺炎球菌ワクチン接種再開についての会議」ツイッターによる実況中継のまとめ
http://togetter.com/li/115570



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 02:04|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月23日

都知事選挙は困りますね。

都知事選挙は困りますね。
あまりにも情報がない、ない、ない…
こんな状態で選べるのか、と思ってしまいます。


多少は都政のことを気にしている私でもその程度なのですから、
皆さんの戸惑いはいかばかりか。


◎石原さん
石原慎太郎さんは舌禍事件が凄い感じがするけれども、
青山さんや猪瀬さんの著作を読む限り、直観力は素晴らしいのかもしれない。
さすがに都政を12年も切りまわしてきただけのことはある…

民主党との関係が悪いようにも思うけれども、
例えば、伊藤都議が本会議で厳しい指摘をしたときに、アドリブで
「改める」
だったかな? 答弁したことがありました。
その時にはさすがの懐の深さだなぁ、と感心したものです。

とはいえ、最近は鋭さが失われている感があります。
民主党のフィルターがかかっているからそう思うのかな?
ちょっとわからないところですなぁ。

◎渡辺さん
ワタミさんは、インタビューなんかを見た感じでは、政治的なセンスはあんまりないなぁ、と思ってしまう。
去年の末にテレビタックルで商店街の方に「あなたのところは商店街に入ってないだろ!」と詰め寄られた話は、各商店街の新年会で結構話題でありました。
こういうときの切り返しって大切なんですよね…

経営者で立派な政治家も結構いるけど、経営者でダメな政治家も結構いるものです。
どうなんでしょうか。正直、未知数。



◎東国原さん
東国原さんは、私の中ではありえない。
大義が全く感じられない。
なぜ都知事に出るのかが、彼の人生の筋道から全く見えてこない。

私は何度か「政治家は原点が大切」と言っています。
なぜ政治を志したか。
なぜ今の立ち位置、今の主張なのか。
この二つにピッとした背骨が走っていなければ、政治家として大成はしないと思います。ブレる。

「宮崎をどげんかせんといかん!」
の気持ちは本物だったと思います。
知事時代は(政治的力量は県政わからないから言及できないけど)八面六臂の大活躍ではありました。

が、なぜ東京に?
私には皆目理解ができないです。
「どげんかせんといかん!」を超える情熱を都政に対して発揮できる、その裏付けとなるストーリーが全く感じられない。
だから、私は東国原さんはあり得ないです。現状は。


◎小池さん
最後に小池さん。
真面目で筋は通っている、才気も持っていると思います。
でも、革新都政は今の厳しい財政状況ではどうかなぁ…

小池さんが現実路線に変わるのであれば、
保守か中道に転向するのであれば、
応援してしまうのかもしれない。

まぁ、当面はあり得ないか…



ということで、どの候補者もがんばって欲しいと思います。
イメージだけで戦わないで、志と政策で競ってくださいませ。


駄文長文、失礼しました。



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 22:21|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月22日

被災者受け入れに関する申し入れ(渋谷区議会民主党)


渋谷区は福島県の被災者の受け入れを表明しています。

このたび、被災者受け入れ態勢について、区長に申し入れを致しました。以下ご報告します。


---------------
被災者受け入れに関する申し入れ書


3月11日に東日本で大規模震災が発生し、渋谷区内でも震度5弱となりました。帰宅困難者も数多く発生するなか、区長以下区役所職員が不休で対応にあたっていただいたことに敬意を表します。

被災者受け入れにつき、3月18日付で区が発表した受け入れ計画につきまして、被災者支援の充実を求める観点から渋谷区議会民主党として意見を取りまとめましたので、下記の通り申し入れます。



1、 受け入れ施設が「ケアコミュニティ・美竹の丘レクリエーションホール」「ケアコミュニティ・原宿の丘レクリエーションホール」「青少年施設宿泊施設檜原自然の家」と発表されたが、体育館と簡易宿泊施設であり、大変な思いをされてきた被災者が居住する環境として不十分である。通常宿泊が行われる施設(ホテルの借り上げの他、二の平渋谷荘、山中高原学園、山中職員寮、富山臨海学園、アクティブ峰の原等が想定される)を利用者のご理解を得たうえで活用すること。食事も無償提供すること。
2、 義援金の受付について、寄付の予定先を早急に明らかにすること。希望者は寄付金控除を適正に受けられるような仕組みを講ずること。4月11日までとなっているが、適宜寄付した上で受付期間を半年程度に延長し、復興支援・生活支援にも役立てられるようにすること。
3、 職員派遣については、被災地協力の観点から最大限取り組むとともに、経験を区全体で共有できる体制を構築すること。また、国立感染症研究所感染症情報センターの「被災地・避難所でボランティアを計画されている皆様の感染症予防について」に示された予防策に留意すること。
4、 今後区の対応については適宜区議会に報告すること。

以上



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 19:35|PermalinkTrackBack(0)議会活動 

2011年03月20日

震災直後の統一地方選挙。渋谷区でも選挙カー(街宣カー)の見直しが…?

都議会民主党が18日に統一地方選挙の執行延期について申し入れをしたそうです。

------------------------------
 東京都知事選挙など都内における統一地方選挙の執行延期について

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、東北地方を中心に北海道から関東地方にかけての広範囲で地震動そして大きな津波を起こし、特に東北地方の太平洋沿岸を中心に未曾有の被害をもたらしました。この影響を受け、原子力・火力発電所など多くの発電・流通設備が停止し、東京都内の電力供給も大変厳しい状況が続いています。

  15日には東京の多摩地域において「計画停電」が実施され、翌16日には特別区の荒川、足立、板橋、練馬の4区も「計画停電」の範囲となるなど、一般家庭や企業、公共施設、病院、信号機など全てに電力供給が止まりました。今後も都内を含めた広範な地域で停電などの事態が続くと予測されます。

  そして、福島第一原子力発電所における原子炉事故も、大変憂慮される事態となっています。

  また、都内には地震による被災者や原子力発電所事故による避難者が続々と到着しており、都や区市町村においても万全な受入れ態勢を取るべく、現在懸命な取り組みを続けています。

  こうした緊急事態を鑑みて、3月24日に告示予定の東京都知事選挙を始めとする都内における統一地方選挙を延期すべきと考え、地方選延期の特例法を管轄する総務大臣に対して、選挙延期の意見を提出されるよう求めるものです。
-------------------------------

全く仰るとおりだと思います。
今回の震災は日本全国を巻き込んだ大規模なものです。被災者の受け入れも、九州や沖縄なども含めて検討が進められています。電気や燃料などの不足もさることながら、オールジャパンで震災復興に資源をつぎ込まなくてはならない時期です。
なので、私は選挙は延期したほうがいいと思っています。

国会では既に、かなり狭く解した被災地のみを対象にした延期法案が成立し、東京ではおそらくスケジュール通りに執行されるのでしょう。
残念なことです。


今回の選挙を迎えるにあたって、やはり様々な「不足」が気になります。電気も4月いっぱいまでは計画停電が続くようです。ガソリンについては、現在の品薄は緩和されるでしょうが一部被災地にガソリン供給の拠点があるようで、その影響はでてくることでしょう。さらに、職員や議員は被災地の支援と今後の震災対策の練り直しでなかなか選挙にエネルギーを費やすことができないと思います。

#少なくとも、私は選挙より現下の情勢改善のために力を尽くしたいと思っています。


そう考えると、選挙そのものが「省エネ選挙」を強いられるのかもしれません。
いや、どちらかというとイノベーションですね。陳腐化した、エネルギーを使うような手立てをできるだけさけ、効率的な手法が要請されるようになるでしょう。

陳腐化しつつある手法のうちの一つは選挙カー(街宣カー)です。
以前から選挙カーについては「うるさい」「聞こえない」「渋滞の原因」等のご意見が根強くありました。
その一方、選挙をする地域によっては選挙カーが必要な場合もあること、また、有権者の中には「選挙カーに手を振るのが楽しみ」というかたもいらっしゃるようでもありました。

とはいえ、同時期に集中的に選挙カーを展開し選挙を行う統一地方選挙のようなスタイルは、現下の情勢では許容されにくいのかもしれません。
前回の統一選もそうですが、今回は多くの候補者が「選挙カーを使わない」という選択をするのでしょう。

それは、それで、望ましい方向とも思われます。


渋谷区議会民主党では、ノー選挙カーというよりは、選挙カーの公費負担を適正化することが急務と考え、今般条例案を提案したところです。

もちろん、公営選挙というのは民主主義の公正と公平を担保するものとして非常に重要だと思います。それを損ねない範囲内で、適正化を図ろうとするものです。

今回の大震災を契機として、もしかしたら時代はその先、ノー選挙カーが一般的な選挙の時代に進んでいくのかもしれませんね…
渋谷ではどうなるのでしょうか?



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 16:55|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月18日

経済をつぶさないためにも、少しでも支出を増やすことに決めました。

震災から1週間が経ちました。
被災者とそのご家族の方々には改めてお見舞いを申し上げるとともに、救援等に従事していらっしゃる皆様方には心から敬意を表します。


さて、節電による公共交通の乱れなどもあり、本当に渋谷は人が少ない状態です!
経済が動いていないのを肌で感じます。
スーパーなどでは物流および買いだめの影響から物資が全くありませんが、飲食店や物販ではお客が激減しており、厳しい状況だそうです。
渋谷だけの現象ではありません。
その証拠に、築地市場などでもモノが余っているそうです。


このままでは、日本の経済そのものが縮小しかねません。
節電もあって本当に大変ですが、渋谷のような街が活気を取り戻していくことが日本にとっても重要なことだと思います。



こういう考えから、私は当面できるだけお金を使うことに決めました。
もちろん、浪費をしようというのではありません。節電という制約もありますから、可能な範囲で適正な支出をしていこうと思っています。

具体的には、プライベートでは外食を増やしていこうと思っています。
家から近いところに限られますが、飲食店などで積極的に消費をしようと思います。

また、政治活動では、中断していたポスティングを再開したり、印刷物を前倒し・増量して発注したりするなど、お金を使うような活動を進めることにします。
時間は防災と予算を中心に議会活動に費やすことにします。

そんな感じです〜。

このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 13:57|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月15日

イラストレーターさんたちが作った節電ポスター集を貼る

fe730a68.jpg









e4d487f6.jpg










fe40b4cb.jpg










イラストレーターさんたちが作った節電ポスター集から幾つかを地元に貼ってみました。代々木八幡近辺です。他にもありますので、探して見てください。
それぞれ富ヶ谷の交差点、代々木公園駅前路地、渋谷区議会民主党控え室前です。

私は苦しいときほど明るく対処したいなぁ、希望を持って対処したいなぁと思っています。
なので、こういうポスターを皆で作るのは大賛成です!

できれば「買占めしないで皆で分かち合おう」ポスターもつくってくれるといいなぁ。貼りまくるのに(笑)


節電ポスター
http://setsuden.tumblr.com/


追記:
自前で募集してみることにしました。

【心があったかくなるようなメッセージポスター、作ってもらえませんか?】

呼び掛け内容は節電でも買いだめに対する配慮でもがんばろう系でもなんでもいいですが前向きなものをぜひ!
渋谷区内で貼ります。
貼る場所はスペイン坂入口や初台駅前、代々木八幡駅前、山手通り富ヶ谷の交差点前、等を予定しています。

◎大きさ:A3
◎送付方法:できればネットプリントに登録して頂くとありがたいですが、そのままメールでもかまいません。
◎送付先:shibuya@s-kenpo.jp
◎備考:ラミネート加工してまちなかで貼るので、明るい色調の物が望ましいです。
◎1枚当たり600円近くかかってしまうので、大量に投稿があった場合には全てを作成することはできません。ご容赦ください。


このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 17:58|PermalinkTrackBack(0)

渋谷区議会民主党:震災を受けて、区長に対し防災に関する申し入れ

渋谷区議会民主党では、3月11日の大震災での経験を踏まえ、以下のように意見を取りまとめて14日に区長に申し入れいたしました。

作成に当たっては、現場での区民の皆様方から頂いた声、メールやツイッター等で頂いたご意見等を踏まえております。
特に、今回焦点となった帰宅困難者対策については、多くのご意見をツイッターから頂きました。ありがとうございます。

この経験が今後の帰宅困難者対策に活かせるように活動して参ります。


---------------

防災に関する申し入れ書

 3月11日に東日本で大規模震災が発生し、渋谷区内でも震度5弱となりました。帰宅困難者も数多く発生するなか、区長以下区役所職員が不休で対応にあたっていただいたことに敬意を表します。
 さて、この間の取り組みを踏まえ、今後の帰宅困難者対応の参考とするため、渋谷区議会民主党として意見を取りまとめましたので、下記の通り申し入れます。


1、区民に対する情報提供を強化すること。区ウェブサイト(携帯版含む)や安全安心メールにて区内帰宅困難者対応施設、被害の状況、区内関係鉄道路線の運行状況、計画停電の概要(停電がないことも含め)、義捐金募集情報等について、いち早く告知すること。特に防災無線での告知については、聞き取りづらいため誤解が生じるケースが多く、同じ内容を文字情報でも同時に告知することが必要である。
2、一時集合場所、避難場所の周知徹底と誘導体制の再確認を行うこと。高齢者・障害者・乳幼児とその家族に対する避難場所の確保に努めること。
3、区施設を適切に帰宅困難者対応のために活用すること。休憩、情報提供、食事や飲み物の提供、公衆電話やトイレ施設の開放、レンタサイクルの貸与など、帰宅困難者の便を図ること。
4、節電のため、区施設の開館時間等を見直すこと。
5、帰宅困難者対策について、企業の備蓄状況を確認するとともに、区の備蓄(水、毛布、クラッカー等)を増強すること。



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 16:46|PermalinkTrackBack(0)議会活動 

渋谷区施設の節電対応状況(将来的なものも含む)

15日12時時点の渋谷区施設の節電対応状況です。
計画停電エリアではありませんが、できるだけの対応をするとのこと。

変更される可能性もありますので、渋谷区在住・在勤・在学・来街者の皆様、かならず区のサイトをご覧ください。

○区民会館 → 予約対応。夜間未利用館の閉館
○勤労福祉会館 → 全館当面休館
○図書館 → 開館時間短縮を検討
○社教館 → 予約対応。未利用室の閉室
○青少年施設 → 開館時間短縮を検討、本町児童センター当面休館
○スポーツセンター → 体育室(大・小)当面休場、夜間休館
○プール → 当面一部休場
○学校施設開放 → 開放時間短縮を検討

その他、節電とは関係ありませんが、以下休館です。
○旧朝倉家住宅



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 16:40|PermalinkTrackBack(0)速報 

2011年03月14日

地域交流センター大向

f0b6a399.jpg地域交流センター大向開設披露式典に出席。保育園、見守りサービス、民生児童委員室併設です。


このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 21:00|PermalinkTrackBack(0)

2011年03月13日

東北地方太平洋沖地震について、自分の行動を考えてみる

一体議員はなにをやるべきだったのか?
ちょっとまとまっていませんが、記しておきます。


3月11日の地震の直後。
私は家を確認してから、周りの気になる方の片づけお手伝いをやって、その他は帰宅困難者対応している施設の情報を短時間だけツイッターで流していました。
私のフォロワーさんには渋谷にかかわる人が多いはずなので、その方々が一番欲しているのは帰宅困難者向けの情報だろう、と思ったからです。


#私は、「帰宅困難者を守ることは、渋谷区民を守ることにつながる」と思っています。
その考えに従って提言も続けてきたし、今回も行動しました。


一方で、渋谷区行政にはできるだけ負荷をかけないようにと心がけました。
渋谷区も混乱しています。各議員がそれぞれ情報収集したりすれば、それだけ混乱は深まります。職員さんの手も煩わすことになります。
被害が多いなら別ですし、職員さんたちと連携して動くような局面もあるのでしょうが、直撃しているわけでもないので行政に負荷をかけることは避けなければならないだろう、と考えました。

 

さて、帰宅困難者対応施設情報ですが、やってみると非常に難しい。
まず、情報の真偽確認が難しい。ある時期に帰宅困難者対応をやっていても、時間がたって対応を終了する施設もある。人数が限界に来てしまうしせつもある。これをリアルタイムに把握し、正確に対応するのは難しいです。
さらに、情報のフォーマットが統一していないので、どんな対応ができるのかがわからない。お茶をふるまって休めるスペースなのか、電源などを開放しているのか、宿泊などもできるのか、そのあたりが全くわからない。規模もわからない。なかなか難しいです。
大学などの大規模施設の開放だけではなく、民間企業がオフィスなどを開放していたり、飲食店が休憩スペースを運営していたりするわけですが、これらを丁寧に把握するのはほぼ不可能でした。


さらにいえば、今回の場合被害が深刻なのはあくまで東北地方であり、渋谷は帰宅困難者が多いとはいえ被害甚大というわけではない。
ということで、一定の区切りを付けた後は本当に必要なこと以外は情報提供すらも避け、重要な情報が伝達されるのを妨げないようにと考えて行動しています。
状況を調査したい、知りえた情報をどんどん提供したい、とは思いますが、
一番大事なのは、緊急に助けを求めている方にとってなにがプラスか、ということなのではないでしょうか。
渋谷の動向・情報なんて、今回のケースではある一定以上は社会にとってノイズとなってしまうように思います。

 

議員はどうしても前に出なきゃいけない、何かしなきゃいけない、という思いに駆られてしまうのですが、
今回、本当に大事なことは何か、を考えると軽々に動けなかったです。
うーん。

 

色々考えなきゃならないですね…
今も、基本的には節電を重視し、身の回りの整理をしながら静かに過ごしています。
そんな感じ。

 



このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 00:34|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月05日

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンを含む同時接種後の死亡報告について、冷静な対応を!

先日渋谷区内で無料化された小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンについて、同時接種後の死亡報告が複数あり、接種の一時的見合わせが決定されました。

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンを含む同時接種後の死亡報告と接種の一時的見合わせについて(厚生労働省)


この死亡報告は3月2日〜4日に立て続けに行われたものであり、3月5日には見合わせと公表が迅速に行われたことを評価するものです。
8日には緊急に検討会が開かれるということです。


一番怖いのは、対応が後手になること、正しい情報が伝達されないことです。
このブログをご覧になった方は、ぜひ冷静に行動していただきたいと思います。


なお、2月28日に行われた検討会では、両ワクチンについて「発売以来それぞれ100万人から150万人程度の子供に接種されたと推定されており、特に著しい問題は生じていない」ということが確認されています。
それなのに4件たて続けに死亡報告が起こるなんて…とは思いますが、

必要以上にリスクを恐れることも、大丈夫と強弁することも良くありません。社会的にはマイナスです。

まずは因果関係の解明(ワクチンに由来する可能性が高いものなのか、それとも他の要因に由来する可能性が高いものなのか等)が速やかに行われることを期待しつつ、見守ることにしましょう。



ただし、ワクチンの副反応報告は結構難しく、「紛れ込み」という、ワクチンと関係ない他の原因による被害がかなり多いことが知られています。
これはなかなか断定できないようです。なので、上では「可能性」と書かせていただきました。


厚労省のサイトでは、症例(基礎疾患の有無など)とQ&Aが公表されています。
ぜひご覧ください。
繰り返しますが、冷静に対応していただけることをお願いします。








このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 15:42|PermalinkTrackBack(0)考え・想いなど 

2011年03月04日

渋谷区議会民主党:区政改革プラン(鈴木けんぽう版)

渋谷区議会民主党で区政改革プラン(政策方針)を取りまとめました。
会派では大枠を決めたうえで、各人が編集して自分の版を作ることができるようにしました。


今回は、幹事長=とりまとめ役としての立場を離れて、鈴木けんぽう版を報告いたします。


-----------------------------------
渋谷区議会民主党 区政改革プラン(政策方針)
鈴木けんぽう版


 
◎区民の健康維持に全力で取り組みます。
・「社会全体で健康を守る」観点から予防接種の啓発・助成を充実し、受けやすくなるように取り組みます。
・受けやすい健診に変え、効果を上げます。
健康が一番大切。
予防重視で区民の健康をみんなで守っていく取り組みを進めます。
特に予防接種については、国政・都政も動かして、予防できる病気は確実に予防する体制を目指します!


◎コミュニティースクールの実現と地域の特色ある教育を進めます!
・地域に根差した公立学校を目指し、地域の特性、地域人材を活用した教育を進めます。
・学習効果の高い最新の教育導入に努めます。
創造力を培うには、多様性が必要です。多様な大人が入りこみ、こどもをサポートする教育が「コミュニティスクール」です。


◎区議会のインターネット放送の実施!開かれた議会をめざします!
・議会基本条例を制定し、議会の政策立案機能の強化、情報公開・広報を充実します。
・費用弁償(交通費:1日5千円)の廃止、紙資料の削減など、議会にかかる経費適正化に努めます。
区議会改革は全会派一致が原則なので簡単には進みませんが、改革の声を上げていきます!
 
 
この他にも、渋谷区議会民主党は引き続き改革に努めていきます。
 

◎情報公開と監査の強化で区政の「見える化」を!
◎保育所待機児ゼロをめざします!
◎学校給食の無償化と公会計実施で子育て世代の負担軽減を進めます!
◎ネーミングライツ制度は見直し手続きを条例化します!
◎「モノ」と「心」のバリアフリーを進めます!
◎公契約条例の制定で官製ワーキングプアの防止を!
◎リサイクル率をあげるためにごみの分別や出しやすさを改善します!
◎地域のボランティアの力で介護予防を進めます!
◎議員年金の廃止! 区長など特別職退職金は見直しを!

 



このエントリーをはてなブックマークに追加

2011年03月02日

渋谷区議会民主党:渋谷区議選前最後の代表質問(1)区長の評価

昨日は渋谷区議会初日。代表質問に登壇しました。
渋谷区議会議員選挙前最後の代表質問です。



とはいえ、区長も任期が残りわずかであり、区長に長期的な施策展開の提案をしても理屈の上ではそれほど意味がありません。
変わってしまう可能性があるわけですし、民主党では区長選に対し推薦候補を立てて戦う方針があるわけですから。
「今後これやってください」というのはちょっと違和感があります。


ですから、区長に対する質問は、区長の4年間の評価と課題を明確にするように心がけました
今後に向けての提案は、各種区民アンケートでいただいたご意見を中心に、比較的細かいことを含めて主に理事者(教育長、各部長)に対して行いました。


こまごました内容はおいおい書いていきますが、今日は4年間の評価と課題について、要点を書いておきます。


○私たちの立場
この4年間、渋谷区議会民主党は桑原区長に対し是々非々の立場で臨んできました。評価できるところは率直に評価し、問題あるところについては改善を求め、見解の異なるところについては条例提案を行い、イエスだけ・ノーだけに偏ることなく建設的な議論を心がけてきました。


○評価
◎区民の課題解決に向けて思い切った手を打ってきた。予防接種、子育て支援、高齢者福祉など
◎民主党の提案を大幅に取り入れた。帰宅困難者対策への取り組み、コミュニティスクールの検討、窓口・出張所改革、放課クラブ条例の制定、予防接種の助成拡大、ネーミングライツの活用。今年度予算でも産前・産後ケアセンター、病児保育の実施等
◎基金の積み増しと記載の抑制に努めた
△官製ワーキングプアとも呼べる状況がでかねない。臨時職員等の処遇改善、公契約条例が必要
△第三者の目が入りにくい。外部監査制度の導入が必要(議員提案済み)
×情報公開に対する姿勢が問題。利用者の責務(得た情報の適正使用)を根拠に情報を開示しなかった例があるなど
×文書管理が問題。保存期間が短い、文書改ざんともいわれかねないような例があるなど


行政は区民のものです。アウトプットは比較的優れていても、「区民のもの」という意識が薄いように思います。ここに私たちとの大きな違いがあります。


○今後の課題
・基金があるうちに財政規模を縮小してはどうか
 → 今後人口減少すればおのずと行政需要は減っていく。今は少子高齢対策が急務
・少子高齢対策以外の施設建設を控えてはどうか
 → 投資的経費についての提言と受け止める


以降、具体的な政策に関する質問はまた後ほど書きます。

このエントリーをはてなブックマークに追加
kenposzk at 05:59|PermalinkTrackBack(0)議会活動